アシガール漫画13話/2巻ネタバレ！全巻無料で読む方法・公式アプリ活用法も解説

千原家の足軽、悪丸とかけっこで競争することになった唯。

勝てば唯は天野家の足軽として召し使えてもらえることを約束されていましたが、実は天野側にも勝負をさせるメリットはあったのです。

千原元次は天野と同じく羽木家の重臣ですが、この二人の仲はすこぶる悪い。

幼いころからケンカばかりで、戦で取った首の数や産まれた男子の数など、何かにつけて競い合ってきました。

しかし一年前、元次が悪丸を召し使え、天下一足が速いと自慢したことで『天野の対抗心に火が点き』これまで多くの足自慢を悪丸と競争させてきましたが、誰も悪丸には勝てず、ずっと苦い思いをしてきていました。

つまり天野は、唯を使って元次の鼻をあかしてやろうと考えていたのです。

決戦の直前、噂を聞いた人々が大勢集まってきます。

天野家の家臣は単なる百姓の小僧が本当に悪丸に勝てるのか不安で『小僧、おぬしまこと悪丸に勝てるのかっ？』と唯に尋ねますが…。

当の唯は「この具足真っ赤でかわいいですね！」と緊張感ゼロな様子。

そんな唯を見て家臣は呆れ、ますます不安に。

一方、小平太は勝手に話を進めた祖父の天野を責めます。

しかし天野は、「頭の固いことを言うな、そのときはわしが直接若君に言うから」と言ってスルー。

そして、いよいよ両者が対面します。

まずは唯の登場。

名前を呼ばれ、某有名オリンピックメダリストの決めポーズで登場しますが、相手の悪丸が呼ばれて出てくると、その見た目に驚愕。

唯の倍近い身長で、褐色の肌。勝負する前から、明らかに不利な感じが伝わってきます。

するとそこに元次が表れ、「どこぞの馬の骨ともわからん小僧を拾ってくるとは、おぬしももうろくしたのぉ」と天野に先制パンチ。

しかし天野も『やや！！これは驚いた！おぬし元次ではないか！腐ったもちが着物を着てるかと思うたわい』と、カウンターをお見舞いします。

そして、ついにレースが開始。

軽くルール説明を受けたあと、審判の掛け声とともにスタートするのですが、現代の掛け声とは違ったため唯はスタートに出遅れます。

焦って追いかける唯ですが、予想外に悪丸の足が遅く、あっという間に追いつき追い越してしまいます。

その様子を見た千原家の家臣は『このまま悪丸が負ければ、悪丸に取り入って仕官した自分たちの立場も危うくなる』と考え、唯の足めがけて鈴のついた紐を投げて妨害。

急に足を縛られた唯は勢い余って顔から転倒し、鼻血がダラダラ流れます。

「今のうちだ、早く行け！」と、家臣は悪丸に向かって叫びますが、「それはできない」と悪丸は拒否。

まさかの返答に驚く唯ですが、名前とは裏腹に正々堂々とした悪丸の態度に唯は感心します。

しかし、勝負は勝負。唯は全力で駆けていき、先にゴールします。

あの悪丸に勝ったとあり、小平太もさすがに唯を認めないわけにはいかず、足軽として召し使えることを約束します。

すると後ろから「この役立たずが！お前はクビだ！」という元次の怒鳴り声が。

それを見て悪丸に同情した唯は、「悪丸も天野家で雇ってあげてもらえませんか？」と天野に相談。

「厚かましいぞ」と小平太は唯を叱責しますが、天野は「まあ元次が捨てたやつを拾うのも一興だ」と、悪丸も天野家の足軽となることを認めてくれました。

しばらくして、悪丸が負けた話が若君の耳に入り、天野の執念深さに若君も脱帽。

さらに、その悪丸に勝った小僧が顔面から血を流して走っていた話を聞き、かなり驚きます。

するとそこに、鐘ヶ江の姫が明日にも城に来るという一報が入り「楽しみだな」と若君は笑顔になるのでした。

晴れて天野家の足軽になれた唯と悪丸ですが、悪丸は唯のあとをずっと付いてきます。

我慢の限界にきた唯は振り返って「なんで付いてくるのよ」と悪丸に問いただすと『わしは今より唯之助の家来になる』と衝撃の発言。

「いやいや家来なんていらないし、私は今から村に帰るからあんたも家に帰りなよ」と唯が言うと

「親も死んだし家もない」さらには、歳は唯よりも年下の十五歳であることがわかり、唯は一気にキャパオーバーに。

そうこうしていると町行く人々から「血走り唯之助」「血走り」と呼ばれ

（こんな恐ろしげなあだ名がついてる女子高生って私ぐらいだろ…）

と、唯は何とも変な気分になるのでした。